『にあんちゃん』

taishiho2008-05-19

(1959年)
監督:今村昌平
配給:日活
原作:安本末子
脚色:池田一朗今村昌平
出演:沖村武、前田暁子、長門裕之松尾嘉代吉行和子

にあんちゃん』のDVDが送られてきました。
これは僕が生まれる直前の昭和28年、佐賀県鶴の鼻炭坑を舞台に、
炭坑で両親を亡くした4人の兄弟姉妹が、苦境に負けず明るく生きる姿を描いた作品です。
十歳の少女・安本末子の綴った日記「にあんちゃん」を今村昌平監督が映画化しました。
親のお葬式の場面から始まります。みんな貧しくてお香典も金券で出すしかありません。
お金もなく、家もなく、長兄が働くしかありませんが、ちゃんとした職に就けません。
二番目のお兄ちゃんのにあんちゃんはアルバイトをして電車賃を稼ぎ、東京へ行きます。
突然飛び込んだ自転車屋で働こうとしますが、警察に引き渡され結局ふりだしに戻ります。
長兄も長姉も働きに出てばらばらになってしまい、兄弟姉妹一緒に暮らすことができません。
何をやってもうまくいかず絶望的な状況なのですが何故か明るいのです。
にあんちゃんは言います。「もう一度飛び出して自分の力を試すんだ、きっと!」
今の若い人たちにないものを観たような気がします。

jinkan_mizuhoさん、beatleさん、ありがとうございました。

※beatleさんのブログはこちらからどうぞ。
※「にあんちゃん」のまえがき・・・長兄がどうして妹の日記を本にしようと思ったのか。
※「にあんちゃん」の町・・・佐賀県東松浦郡肥前町を訪ねて今の様子を書かれています。