『ふたりだけの窓』

taishiho2007-03-13

監督:ロイ・ボールティング
出演者:ヘイリー・ミルズ、ハイウェル・ベネット、ジョン・ミルズ
脚本:ビル・ノートン
音楽:ポール・マッカートニー
音楽監督・編曲:ジョージ・マーティン 
予告編を観たらコメディ映画と紹介していたが、そんなことはないと思う。
ヒロイン・ジェニー役のヘイリー・ミルズがとても可愛い。
監督ロイ・ボールティングがヘイリー・ミルズの為に作った映画ともいえる。
今の日本の女優でいうと宮崎あおいが似ているかもしれない。
山田洋次監督の映画のように庶民を抑えたタッチで描いた映像の中に
ポール・マッカートニーの音楽が染みるように控え目にゆるやかに流れる。
解説にはビートルズ人気が絶頂だった頃(リボルバーの頃)と書かれている。
ビートルズが世界中を騒がせたコンサートにうんざりしてきて
新しいことを始めようとしていた時ということだろうか。
1960年代のイギリスの庶民の生活を知ることができるのも興味深い。
おばさん達の会話を聞いていると映画『ブラス』を思い出す。
いつの時代も庶民は貧しいけれど逞しくユーモアを忘れない。
人生で一番幸せな時に不幸なことが重なり、二人は最大のピンチを迎える。
色んなことがあったけど、それでも60年代は今見ると素朴でいい時代だったと思う。

[内容]
映画館に勤めるアーサーとレコード店の店員ジェニーは、祝福されて結婚するが、住宅難から夫の家族と同居。初夜は友人の悪ふざけでことを果たせず、新婚旅行も詐欺にあって行けなくなる。なかなか本当の夫婦になれない夫はイライラを募らせる・・・。若い夫婦を中心にイギリスの小さな町の人々の哀歓を鮮やかに描いた佳作。

製作年: 1966年 収録時間: 115分


◆サン・セバスチャン国際映画祭最優秀男優賞(ジョン・ミルズ)受賞 ●製作・監督のボールティング兄弟の作品は他に『戦慄の七日間』(50)というポリティカル・サスペンスの秀作がある。 ●主演のヘイリー・ミルズは『ポリアンナ』(60)や『罠にかかったパパとママ』(61)等で60年代初めに大人気の、ディズニー映画の子役スターだった。『ふたりだけの窓』は彼女の、子役から大人役への脱皮に成功した作品。 ●ジョン・ミルズはヘイリー・ミルズの父でイギリスの名優。『ライアンの娘』(70)でアメリカのアカデミー賞最優秀助演男優賞とゴールデン・グローブ賞最優秀助演男優賞を受賞している。 ●音楽はポール・マッカートニーがビートルズ時代に手がけたもので、演奏はG・マーティン・オーケストラという、超貴重な音源。

※ふたりがハネムーンに行く「ブラックプール」とはどんな所なんだろう。こちらから
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