『初恋のきた道』

taishiho2006-09-17

製作年度 1999年         製作総指揮 チャン・ウェイピン
製作国・地域 アメリカ/中国    脚本 パオ・シー
上映時間 89分           音楽 サン・パオ
監督 チャン・イーモウ        出演 チャン・ツィイー etc


中国映画を観たいなぁと思った時に、レンタルビデオ屋さんに行ってみたら
あまり置いてありませんでした。「え、これだけ!」ちょっとショックでした。
で、まず僕が選んだのは「あの子を探して」、次がこの『初恋のきた道
そして「至福の時」、しあわせ三部作と言われているチャン・イーモウの映画です。
どれもみんなしみじみといい映画です。まだ観てない方にはお薦めです。

初恋のきた道
父の突然の死を聞き、山間の村にある青年が戻ってくる。
母は頑固にも、隣村の病院にある父の遺体を
皆で持ち運んで(歩いて)連れ帰って欲しいという。
そうすることで、家路がみえるのだという言い伝えを
最愛の夫に最後にしてあげたかったのだろう。
その老いた父と母との間には、かつて、語り草になるほどの愛の物語があったことを
息子は思い出していた・・・


中国の山間の村に、隣町から若い男性の教師が赴任してくる。
この村に住む18歳のディは、彼にどんどん惹かれていく。
料理を作ったり、学校の見える井戸まで遠回りして水汲みに行ったり
待ち伏せしたり・・・
初々しく本当に可憐な少女の一途さが、なんとも言えずすがすがしい。
貧しい暮らしの中で母から「身分の違う恋は諦めなさい」といわれる。
ある日彼が町からの使いで呼び戻されてしまう。
冬休み前には戻るからという彼の言葉を信じ、
明日は冬休みという雪の日、朝からディは町へ通ずる一本道に終日立ち尽くし
彼の馬車を待つが、彼は来ず、倒れてしまう。
見かねた母は、せめて1日だけでも彼を呼び戻して欲しいと村長に頼み込む。
結局1日だけの再会の後、彼は再び戻らず
2年の歳月を経て、ようやく二人は結ばれる。


このようないきさつを思い出し、息子は母の思いをかなえるべく
声を掛けると、なんと父の教え子達がたくさん集まってきた。
こうして、隣村から父の遺体を歩いて自宅まで運んでもらうのだった。
かつて父と母が行き来したあの道を通って・・・・