「どくだみ」

taishiho2006-06-11

手入れの行き届かない庭の中に、ひときわ目立つ白い花がある。
草取りの時この花だけ残しておいたせいか、やたらと増えた。
「どくだみ」は万能薬として有名だが、私はまだ使ったことがない。
どくだみにまぎれてわずかに「ユキノシタ」の細い花が見える。

白い部分、4枚の花弁のように見える部分はじつは本当の花弁ではありません。
これは総苞片(そうほうへん)と呼ばれる器官で、そして中心部の黄色い部分、
しべのように見える部分はたくさんの花の集合体です。
ドクダミは地下茎を伸ばし、そのところどころから地上に芽を出して群生します。


ドクダミの別名は十薬(じゅうやく)。
ドクダミという和名は、「毒を矯める・止める」という意味を持つとか
あるいは「毒や傷みに効能がある」という意味の「毒痛み」に由来すると言われています。
ドクダミのにおいのもとになっているのは「デカノイル‐アセトアルデヒド」という物質です。
この物質には、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、白癬菌(はくせんきん)などの細菌や
ある種のウイルスの活動を抑える力があると言われます。
その他にもさまざまな有効成分が含まれ傷口の止血や再生にも効果があるとされています。
このように優れた薬効を持ち、しかも身近な所にたくさん生えているドクダミ
古くから民間治療薬としてさかんに用いられてきました。
風邪や便秘の治療・高血圧の予防には植物体を煎じた汁を服用し
傷・おできなどには生のままか、火であぶった葉を患部に貼るとよいと言われています。
また風呂に入れれば冷え性に、鼻腔に詰めれば蓄膿症に効くと、まさに万能薬です。