「竜馬がゆく」全八巻  司馬遼太郎著

taishiho2006-05-16

私は読書家ではないので、これだけ長い小説を読むには相当な
決意を要する。その為、初詣に行って「今年はこれを全巻読みます、
どうか力を貸して下さい。」と神様、仏様にお願いしなければならない。
相当な覚悟で読み始めたのだが、ある時事件が起こった。
どこを探しても「竜馬がゆく」がないのである。
竜馬は一体どこに行ってしまったのだろう。
次の日、かわいそうに竜馬はずぶ濡れになって出てきた。
お願いもしてないのに、妻が本を洗濯してしまったのである。
ここで、ひるんでしまったら初詣の決意が無駄になってしまう。
私は気持ちが変わらないうちにBOOK OFFへ車を走らせた。
一冊づつ買っていたのでは途中で挫折する可能性がある。
実は2巻まで買ってあったのだが、改めて全巻を買うことにした。
という訳で、幾多の試練を乗り越え「竜馬がゆく」の新たなる旅が始まったのであった。


●「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代に生きた若者たちを描く長編小説全八冊。


竜馬はそんなに重要なことはしていなんじゃないかなど
諸説あるようだが、この小説が面白いことだけは間違いがない。
それにしても、土佐と江戸の間をなんども歩いて往復したとか
凡人の私は、つまらないことに関心してしまう。
乙女姉ちゃん、お田鶴さま、さな子、おりょう、など
魅力的な女性たちとの駆け引きも、また面白い。