『ボッコちゃん』

taishiho2007-02-24

著者名   星新一
出版社名  新潮社
発行年月  1971年
価格 160円
これは僕が高校生の時に読んだ本です。
数多くの短編の中から星新一自身が選んだ50篇の初期短編集です。
どれもこれも面白いショートショートばかりです。
その中の『おーい でてこーい』は当時もぞっとしましたが
今読むと、さらにぞっとするショートショートです。
ゴミをポイポイ捨てる人たちや原発に関わる人たちに特に読んでもらいたいです。
[あらすじ]
台風が去ってがけくずれで流された社の跡から不思議な穴が発見された。
「おーい でてこーい」と叫んでも石ころを投げ込んでも何の反響もない。
そこで、ある利権屋が穴埋め会社を設立するようになると
あとしまつに困った都合の悪いものを次々と穴に捨てるようになる。
伝染病の実験に使われた動物の死骸、浮浪者の死体、都会の汚物
原子力発電所と契約すると原子炉のかすなども捨てるようになった。
ある日、建設中のビルの上で工員が頭上で「おーい でてこーい」と叫ぶ声を聞いた。

「星 新一」(1926年9月6日 - 1997年12月30日)SF作家。

東京市本郷区曙町(東京都文京区千石)に生まれ育つ。
父は星薬科大学創立者で、星製薬の創業者星一
本名の親一は父のモットー「親切第一」の略。
ショートショートを数多く残し、多作さと作品の質の高さを兼ね備えていたところから
ショートショートの神様」と呼ばれ、生涯で1000編以上の作品を残す。
『人造美人』『悪魔のいる天国』『おせっかいな神々』『ノックの音が』などの短編、
『明治・父・アメリカ』『人民は弱し 官吏は強し』などのノンフィクション作品もある。
小松左京筒井康隆と並んで「御三家」と称され、日本を代表するSF作家として有名。
北杜夫とも親交が深かった。
昭和38年(1963年)(36歳) -ウルトラシリーズ第一作『ウルトラQ』に、
日本SF作家クラブの一員として企画会議に加わる。
また、この年に特撮映画『マタンゴ』の脚本を担当している