「2001年宇宙の旅」

taishiho2006-03-26


監督・製作 スタンリー・キューブリック
脚本 スタンリー・キューブリック/アーサー・C・クラーク
主演 キア・デュリア/ゲーリー・ロックウッド


★アーサー・C・クラーク
「もし、この映画が、一度で観客に理解されたら、われわれの意図は失敗したことになる。」

スタンリー・キューブリック
「言葉で説明できない種類のもの、つまり視覚的体験を―見る人の意識の内部へ到達するような強烈な体験を、私は想像しようとしたのだ。」
「この映画の主題は“神”という概念だ。ただし、これまでのような神ではなく、科学的な定義による神なのだ。宇宙の知性的存在、生物的進化の最先端としての神である。」

[解説]

キューブリックは地球外の生命や生活のテーマにとり憑かれ、科学的に裏付けされた映画にする方法を5年の歳月にわたって考え心血を注いで完成させた。
彼は、世間には殺人光線や怪物どもに満ちた空想科学映画が氾濫しているが、それらと全く違い、今からやがて近づく2001年に、われわれは宇宙でどんな事が出来うるか、又どんな宇宙の驚異や不可思議に直面するかを追及した。
NASAを始め、アメリカ、イギリスの主要な科学研究所や大学と密接な連絡を取り、更に各方面の専門家や、IBMを始めとする一流会社に協力を仰いだ。
宇宙船、月基地、人工重力や人工冬眠の装置、自由に会話の出来るコンピューター、宇宙服、その他のどんな些細な物にいたるまで、専門家の意見に基いていて決して偶然ではない。全巻撮影だけで2年の歳月を要した。

○SFものが好きだった私だが、この映画を観てから他のSF映画が陳腐に見えて、世界中で大人気の「スター・ウォーズ」でさえ色褪せて見えた。子供だましの戦争ごっこにしか見えないのだからしょうがない。SF映画を作るとしたらこうじゃなきゃいけないと思うようになってしまった。これは不幸なことだろうか。